「新築の家に引っ越す日が近づいてきた…」そんなタイミングで、意外と忘れがちなのがカーテンのこと。
「とりあえず」で用意した結果、実際の暮らしにフィットせず後悔してしまう人は、決して少なくありません。
本記事では、カーテン選びを“消耗品選び”ではなく、“空間づくりの一部”としてとらえ、後悔のない住まいをつくるためのヒントをお伝えします。
光と影がもたらす空間の雰囲気、窓辺に生まれる温度や気配、そして暮らしのリズム──。
日々の営みの中で、それらを繊細に整えてくれるのが、カーテンという存在です。
この記事を読めばわかること
- 引っ越し前にカーテンを決めるリスクとは？
- 注文住宅ならではのカーテン選びの盲点
- カーテンを後悔なく選ぶための5つの視点
- 種類別に見るカーテンの特徴と選び方
- 実際にかかる費用と予算の立て方
カーテンは"あと回し"にしないほうがいい？
家具や家電のように“必要性”が目に見えにくいぶん、カーテンは「引越し前にサクッと決めておけばいい」と考えがちです。
でも実は、以下のような理由から“後悔ランキング常連”になってしまうことも──。
- 実際に暮らしてみると、採光や視線の問題が発覚
- 家具や照明とカーテンの色や質感がチグハグ
- 窓のサイズを見誤り、既製品では合わなかった
特にオーダーカーテンは価格も高く、「とりあえず」で選ぶと買い直しが難しいことも。
家が完成してから、光の入り方や空間の雰囲気を体感したうえで、丁寧に選ぶ。
そんな“ひと呼吸おく姿勢”が、満足度の高い住まいをつくる鍵になります。
注文住宅でこそ気をつけたい、カーテン計画の落とし穴
間取りも窓の配置も自由に設計できるのが注文住宅の魅力。
けれど、自由さは同時に「既製品では対応できない」というリスクもはらんでいます。
- 窓ごとにサイズが異なり、既製品が合わない
- 窓の位置が特殊で、取付けが難しい
- 窓周りの壁面が狭く、カーテンレールを設置できない
このような“想定外”を防ぐには、家づくりの初期段階から「この窓にはどんなスタイルが合うか？」を意識しておくことが大切。
デザイン性だけでなく、開閉のしやすさや日射の入り方、空調との相性なども視野に入れると、日常のストレスを減らせます。
カーテン選びで後悔しないための5つの視点
1. 暮らし方から逆算する
カーテンは見た目の好みだけでなく、暮らしの導線や生活リズムにも影響します。
朝日で目覚めたいのか、夜の光を遮断したいのか──。
生活のパターンに合わせて、遮光・透過・通気などの性能を選びましょう。
2. 窓の「目的」に注目する
すべての窓が同じ役割ではありません。
採光メインの窓なのか、風通しを重視するのか、あるいは目隠しが目的か。
目的ごとに最適なスタイルや素材が異なります。
3. デザインと実用性のバランスをとる
「好き」と「使いやすさ」は時に別物。
見た目だけでなく、開閉のしやすさやメンテナンス性などもチェックを。
子どもがいる家庭や高齢の家族がいる場合は、操作性にも配慮を。
4. 素材・機能性にもこだわる
洗える素材かどうか、防炎・防汚加工があるか。
毎日触れるものだからこそ、機能面にも目を向けておくと、暮らしの快適さが違ってきます。
5. 価格だけで決めない
「安く済ませたい」気持ちはわかります。
でも、すぐに買い替えることが難しいものだからこそ、初期投資に納得できるかどうかが重要です。
タイプ別・カーテンとその特徴
ドレープカーテン
最も一般的な厚手のカーテン。
断熱・遮光性が高く、部屋の印象を大きく左右します。
レースカーテン
日中の光を取り入れながら視線を遮る役割。
ミラーレースなど機能性を高めたタイプも人気。
ロールスクリーン
上下にスッと動くスマートなスタイル。
ミニマルな空間や水まわりにおすすめ。
ブラインド（横型・縦型）
光の量や方向を細かく調整可能。
モダンな印象で、事務所やキッチンにも合います。
シェード・プリーツスクリーン
布の風合いを活かしながら、上下開閉。
和洋どちらにもなじみやすく、柔らかな印象に。
気になるカーテンの費用感は？
設置する部屋や窓の大きさによって変動しますが、ざっくりとした目安はこちら。
- リビング（掃き出し窓）：3～10万円
- 小窓や腰窓：1～4万円
- 家全体で：20～50万円程度
既製品を使えばコストを抑えることも可能ですが、採寸ミスや素材の質感違いに注意。
見積もりを取る際は、「どこにこだわるか」「どこで調整するか」のメリハリを意識しましょう。
まとめ：窓辺を整えることは、暮らしを整えること
カーテンは、目立たないようでいて、暮らしの“肌触り”を決める存在です。
空間に馴染むだけでなく、日々の営みをやさしく支えてくれるパートナーでもあります。引越しのタイミングで慌てて決めるよりも、暮らしの風景を思い描きながら選ぶ。
その丁寧なプロセスが、毎日を豊かに彩るカーテンプランニングへとつながっていきます。
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