この記事を読めば分かること

この記事では、新築住宅のコンセント計画について、以下のことが明確に理解できます。

  • 現代家庭の「隠れた電力消費マップ」の作り方
  • 家族の一日を追跡して見えてくる本当に必要なコンセント位置
  • 部屋の用途別「最低ライン」と「快適ライン」のコンセント数
  • 10年後のライフスタイル変化に耐えられる拡張性の持たせ方
  • インテリアを損なわない「消えるコンセント」配置テクニック
  • 予算と快適性のバランスを取る優先順位の付け方

はじめに

引き渡しから2週間後の朝、私は洗面台の前で立ち尽くしていました。

手にはドライヤー。でもコンセントには、電動歯ブラシの充電器が挿さっている。夫の電気シェーバーも充電したい。でもコンセントは2つしかない。

「一つ抜けばいいだけじゃん」

そう思うかもしれません。でも、これが毎朝なんです。毎朝、充電器を抜いて、ドライヤーを挿して、使い終わったら充電器を戻して。この15秒の作業が、365日続きます。

15秒×365日=91分25秒。年間で1時間半以上を、コンセントの抜き差しに費やしている計算になります。

「たった1時間半でしょ」と思いますか?でも問題は時間ではありません。問題は、毎朝この小さなストレスを感じることなんです。

マイホームを建てると決めたとき、私は夢を見ていました。真っ白な壁、広いリビング、アイランドキッチン。Pinterest で見つけた素敵な写真のような家。

でも、Pinterestの写真には映っていないものがあります。それが「生活の現実」です。

充電ケーブルが床を這う現実。延長コードが絡まり合う現実。「あと1口あれば…」と毎日思う現実。

新築から3年。私は今、確信しています。

家の快適さを決めるのは、デザインの美しさではなく、日常の小さなストレスがどれだけ少ないかだと。

そして、コンセントの位置と数は、その「小さなストレス」に直結する最重要要素なんです。

この記事では、私が3年間で学んだ「コンセント配置の真実」を、後悔と成功の両面から正直にお話しします。

誰も教えてくれなかった「電力依存度チェックリスト」

家を建てる前、設計士さんに言われました。

「お持ちの電化製品をリストアップしてください」

私は紙に書き出しました。冷蔵庫、洗濯機、テレビ、エアコン、電子レンジ、炊飯器…。15個くらい書いて、「これで全部かな」と思いました。

でも、住み始めてから気づいたんです。本当の電力需要は、「大型家電」ではなく「充電が必要な小型デバイス」にあることに。

スマホ時代の隠れた電力消費

試しに、今この瞬間、あなたの周りを見回してください。

充電が必要なものは何個ありますか?

私が今、リビングで確認したもの:

  • スマホ(私)
  • スマホ(夫)
  • タブレット(娘)
  • タブレット(息子)
  • ノートパソコン
  • ワイヤレスイヤホン×2
  • スマートウォッチ×2
  • モバイルバッテリー
  • Bluetoothスピーカー
  • ワイヤレスマウス
  • リモコン(充電式)
  • 電子書籍リーダー

リビングだけで13個。これが現代の生活なんです。

部屋別「充電マップ」の作成法

家を建てる前に、ぜひやってほしい作業があります。それが「充電マップ」の作成。

方眼紙を用意してください。家の間取りを大まかに書きます。そして、家族全員の充電機器を、「どこで充電したいか」に従って配置していくんです。

我が家の場合:

玄関エリア
  • 電動自転車バッテリー×2
リビング
  • スマホ×4
  • タブレット×2
  • ノートパソコン×2
  • ゲーム機×2
  • リモコン類×3
キッチン
  • タブレット(レシピ用)
  • スマホ(タイマー用)
洗面所
  • 電動歯ブラシ×4
  • 電気シェーバー
  • ドライヤー
寝室
  • スマホ×2
  • スマートウォッチ×2
  • タブレット×2
  • 電子書籍リーダー×2
子ども部屋(2部屋)
  • 学校タブレット×2
  • 自宅タブレット×2
  • スマホ×2
  • ゲーム機×2

合計で、充電が必要なデバイスは43個。

コンセントは最低でも40口以上必要という計算になります。

「同時充電率」という概念

でも、「43個全部を同時に充電するわけじゃないでしょ」と思いますよね。

確かにそうです。だから重要なのが「同時充電率」という考え方。

**就寝前(夜9〜10時)**は、充電需要が最も高まります。家族全員が自分のデバイスを充電し始めるから。この時間帯の同時充電率は、約70%。

つまり、43個のうち約30個が同時に充電される可能性があります。

これを部屋別に割り振ると:

  • リビング:8口
  • 寝室:6口
  • 子ども部屋×2:各5口
  • 洗面所:4口
  • その他:2口

最低でもこれだけのコンセントが「同時に使える状態」で必要なんです。

「動線追跡法」で見えてくる本当に必要な場所

私が家を建てた後、最も後悔したのが「図面だけで判断した」ことです。

図面を見ながら、「ここにコンセント、あそこにコンセント」と決めていきました。でも、図面は平面です。人間の動きは、時間軸を持った立体です。

24時間行動ログの威力

住み始めて半年後、私はある実験をしました。

1日の行動を、15分単位で記録したんです。どの部屋にいて、何をして、どんな電化製品を使ったか。

その結果、驚くべきことが分かりました。

朝6:00-7:30(90分)

  • 寝室→洗面所(往復3回)
  • 洗面所での滞在時間:合計35分
  • 使用した電化製品:ドライヤー、電動歯ブラシ、電気シェーバー、スマホ(音楽再生)

この90分の間に、洗面所のコンセントを5回差し替えていました。

夕方17:00-19:00(120分)

  • キッチン滞在:90分
  • 使用した電化製品:電子レンジ、炊飯器、電気ケトル、フードプロセッサー、タブレット(レシピ確認)
  • コンセント差し替え回数:3回

夜20:00-22:00(120分)

  • リビング滞在:100分
  • ダイニング滞在:20分
  • 使用した電化製品:テレビ、スマホ×4、タブレット×2、ノートパソコン、加湿器
  • 延長コード使用:2本

1日で、コンセント関連の「不便」を11回感じていたんです。

「3秒ルール」と「3メートルルール」

行動ログから、もう一つの法則が見えてきました。

3秒ルール:コンセントまで3秒以内(約3歩)で到達できないと、「面倒」と感じる

3メートルルール:コンセントまでの距離が3メートルを超えると、延長コードを使おうとする

つまり、よく使う場所から3メートル以内、できれば1.5メートル以内にコンセントがないと、不便を感じるんです。

ホットスポット分析

行動ログを1週間続けると、「ホットスポット」が見えてきます。

ホットスポットとは、1日の中で長時間滞在し、かつ多くの電化製品を使う場所。

我が家のホットスポット:

1位:キッチン(1日平均120分滞在)

  • 必要コンセント数:12口
  • 実際の配置数:8口
  • 不足数:4口 ←現在、延長コード2本で対応

2位:リビングのソファ周り(1日平均90分滞在)

  • 必要コンセント数:6口
  • 実際の配置数:4口
  • 不足数:2口 ←現在、延長コード1本で対応

3位:主寝室のベッド周り(1日平均30分+就寝時間)

  • 必要コンセント数:6口
  • 実際の配置数:4口
  • 不足数:2口 ←夫婦で取り合い状態

このホットスポットこそが、最優先でコンセントを増やすべき場所だったんです。

black usb cable plugged in white electric socket

部屋別「最低ライン」と「快適ライン」の数字

「結局、各部屋に何個コンセントを付けたらいいの?」

これが一番知りたいことですよね。

3年間の実生活データから、私なりの「最低ライン」と「快適ライン」をまとめました。

玄関・廊下エリア

最低ライン:2口

  • 掃除機用×1
  • 予備×1

快適ライン:4口

  • 掃除機用×1
  • 充電ステーション×2
  • 予備×1

私の評価:★★☆☆☆(最低ライン以下で後悔中)

リビング・ダイニング

最低ライン:家族人数×2+4口

  • 4人家族なら12口

快適ライン:家族人数×3+6口

  • 4人家族なら18口

実際の内訳:

  • テレビ周り:6口
  • ソファ周り:6口
  • ダイニングテーブル周り:3口
  • その他:3口

私の評価:★★★☆☆(最低ラインギリギリで時々不便)

キッチン

最低ライン:10口

  • 冷蔵庫×1
  • 常設家電(炊飯器、ケトル等)×5
  • 調理家電用×3
  • 予備×1

快適ライン:15口

  • 上記に加えて
  • パントリー内×3
  • カップボード内×2

私の評価:★★☆☆☆(快適ラインに5口不足)

洗面所・脱衣所

最低ライン:家族人数+2口

  • 4人家族なら6口

快適ライン:家族人数×1.5+3口

  • 4人家族なら9口

実際の内訳:

  • 洗面台周り×6
  • 洗濯機周り×3

私の評価:★☆☆☆☆(最低ラインを大幅に下回る4口で毎朝ストレス)

主寝室

最低ライン:居住者数×3口

  • 夫婦なら6口

快適ライン:居住者数×4+2口

  • 夫婦なら10口

実際の内訳:

  • ベッド右側×5
  • ベッド左側×5

私の評価:★★★☆☆(最低ラインクリアだが快適ラインには届かず)

子ども部屋(小学生の場合)

最低ライン:6口

  • 学習机周り×3
  • ベッド周り×2
  • その他×1

快適ライン:10口

  • 学習机周り×5
  • ベッド周り×3
  • その他×2

私の評価:★★★★☆(快適ラインで設計、正解だった)

ワークスペース・書斎

最低ライン:8口

  • PC本体・モニター×3
  • 照明×1
  • 充電器×3
  • 予備×1

快適ライン:12口

  • 上記に加えて
  • 周辺機器×4

私の評価:★★☆☆☆(最低ラインで設計したが、在宅ワークの増加で不足)

トータル推奨数

延床面積30坪の4人家族の場合:

  • 最低ライン:60口
  • 快適ライン:85口
  • 理想ライン:100口

私の家の実際:58口 ←最低ラインをわずかに下回る

これが、延長コードだらけの生活になった原因です。

「5年後の自分」をシミュレーションする技術

私が最も後悔しているのが、「今の生活」だけで判断してしまったことです。

家を建てた3年前、息子は3歳、娘は5歳でした。

「子ども部屋にコンセント? まだおもちゃで遊ぶだけだし、3つもあれば十分でしょ」

そう思っていました。

でも今、娘は小学3年生。息子は小学1年生。

子どもの成長で変わった電力需要

娘の部屋(現在8歳):

  • 学校から借りているタブレット
  • 自宅用タブレット
  • 電子辞書
  • デスクライト(学習用)
  • ベッドライト(読書用)
  • 電気毛布(冬)
  • 扇風機(夏)
  • 加湿器(冬)

必要コンセント数:8口 実際の配置数:3口 不足数:5口

結果:延長コード2本と電源タップで対応中。見た目も悪いし、安全面も心配。

「ライフステージ予測表」の作成

もし家を建てる前に戻れるなら、この表を作ります。

娘の年齢息子の年齢予測される変化必要な電源対応
20215歳3歳家を建てる子ども部屋に各3口
20237歳5歳小学校入学タブレット×2追加
20259歳7歳学習机本格使用デスクライト×2追加
202711歳9歳スマホ所持開始?充電スペース×2追加
202913歳11歳中学入学パソコン×2追加
203115歳13歳部屋で過ごす時間増各種デバイス増加

この表があれば、「5年後には8口必要になる」と予測できたはずです。

「家電増殖曲線」という現実

もう一つのデータをお見せします。

我が家の家電数の推移:

  • 2021年(新築時):32個
  • 2022年(1年後):38個(+6個)
  • 2023年(2年後):47個(+9個)
  • 2024年(3年後):54個(+7個)

3年で1.7倍に増えています。

増えた主な家電:
  • コーヒーメーカー
  • ホームベーカリー
  • 電気圧力鍋
  • ロボット掃除機
  • 空気清浄機×2
  • 加湿器×3
  • サーキュレーター×2
  • 電動自転車×2(バッテリー充電が必要)
  • スマートスピーカー×3
  • プロジェクター(リビング用)
  • ポータブル電源(災害対策)

「新しい家だから、新しい家電が欲しくなる」という心理。これは確実にあります。

在宅ワークの予期せぬ拡大

2021年、私は週1日だけ在宅ワークをしていました。

「書斎なんていらない。リビングのカウンターで十分」

そう思って、カウンター近くにコンセント4口だけ付けました。

でも2024年の今、私は週4日在宅ワーク。夫も週3日在宅ワーク。

必要になったもの:
  • 外付けモニター×2
  • ウェブカメラ×2
  • 外付けマイク×2
  • デスクライト×2
  • ノートパソコン用スタンド(電動)×2
  • 書類用スキャナー
  • 小型プリンター

カウンターのコンセント4口では全く足りず、今は延長コード3本が床を這っています。

「変化対応余裕率30%」の法則

これらの経験から、私が導き出した法則があります。

今必要なコンセント数×1.3=実際に設置すべき数

例えば、今8口必要だと計算したら、実際には10〜11口設置する。この30%の余裕が、将来の変化に対応できる「余白」になります。

「見えないコンセント」という美学の追求

ここまで数の話をしてきました。でも、コンセントには「見た目」という重要な側面があります。

Pinterest の嘘

家を建てる前、私は Pinterest で何百枚もの写真を保存していました。

真っ白な壁、シンプルな家具、何もないスッキリとした空間。

でも、あの写真には映っていないものがあります。それが「コード」です。

実際に住み始めると、現実が見えてきました。

スマホの充電ケーブルが床を這い、ソファの裏から延長コードが顔を出し、テレビの後ろはコードの塊。

「写真と違う…」

その原因は、コンセントの「数」だけでなく「位置」にもあったんです。

高さの魔法

コンセントの標準的な設置高さは、床から25センチ。

でも、この高さが「すべての場所」で正解とは限りません。

キッチンカウンターの場合
  • 標準高さ(床から25cm):炊飯器の上にコンセントが見える
  • 調整後の高さ(カウンター天板から-3cm):炊飯器の背面に隠れて見えない

この「3センチの差」が、見た目を大きく変えます。

ベッドサイドの場合
  • 標準高さ(床から25cm):ベッドから手を伸ばすのが大変
  • 調整後の高さ(床から60cm):ベッドに横になったまま届く

この「35センチの差」が、快適さを大きく変えます。

ソファ周りの場合
  • 標準高さ(床から25cm):ソファで隠れて使いにくい
  • 調整後の高さ(床から50cm):ソファの背もたれから顔を出す

この「25センチの差」が、使いやすさを大きく変えます。

「コンセント隠蔽マップ」の作成

私が後から学んだ技術があります。それが「コンセント隠蔽マップ」。

各部屋で、コンセントを「見せる」「隠す」「半隠し」に分類するんです。

見せるコンセント
  • 掃除機用(使うときだけ挿すので、見えても問題ない)
  • 客間や廊下(使用頻度が低い)
隠すコンセント
  • 家具の裏側(テレビボード、ベッド、ソファの裏)
  • 収納内(パントリー、クローゼット内)
  • 天井付け(エアコン用)
半隠しコンセント
  • 家具の側面(サイドテーブルで半分隠れる)
  • 腰壁の裏側(カウンター下など)

このマップがあれば、設計段階で「このコンセントは家具で隠れる位置に」と指定できます。

色の調和という視点

リビングの一面を、ダークグレーのアクセントウォールにしました。

とても気に入っていたのですが…引き渡しの日、その壁に真っ白なコンセントが4つ。

まるで「白い傷」のように目立っていました。

すぐにホームセンターへ走り、グレーのコンセントカバーを購入。交換したところ、ほとんど目立たなくなりました。

コスト:1個300円×4=1,200円

でも、これを建てる前に指定していれば、追加費用なし、またはわずかな差額で対応できたはずです。

間接照明とコンセントの共生

我が家で最も成功したのが、間接照明とコンセントの組み合わせ。

リビングの天井近く、壁の上部に間接照明用のコンセントを設置しました(床から200cm)。

この位置だと:

  • 普段の視線からは見えない
  • 間接照明のコードが壁を這わない
  • 光が天井に反射して、部屋全体が明るくなる

結果、「コンセントがどこにあるか分からない」と友人に言われるほど、自然に溶け込んでいます。

「お金」と「快適さ」の天秤をどう考えるか

ここまで読んで、こう思ったかもしれません。

「そんなにたくさんコンセント付けたら、すごくお金かかるんじゃ?」

確かに、コンセントは無料ではありません。でも、その「投資対効果」を冷静に計算すると、実は非常にコスパが良いんです。

コンセント1口のコスト分析

新築時にコンセントを1口増やすコスト:

  • 材料費:約1,000円
  • 工事費:約2,000円
  • 合計:約3,000円

建築後に1口追加するコスト:

  • 材料費:約1,000円
  • 工事費:約20,000円
  • 壁の開口・修復:約15,000円
  • 内装補修:約10,000円
  • 合計:約46,000円

差額:43,000円

つまり、建てる前に追加しておけば、15分の1のコストで済むんです。

延長コードの「隠れたコスト」

「コンセント付けなくても、延長コード使えばいいじゃん」

実際、私もそう思って、コンセントを減らしました。その結果…

現在使っている延長コード:

  • 6口タップ×3本=約9,000円
  • 3口タップ×2本=約4,000円
  • 延長コード(5m)×2本=約3,000円
  • 合計:約16,000円

さらに、見えない コストがあります:

安全面のリスク
  • 延長コードの踏みつけによる断線リスク
  • タコ足配線による過熱リスク
  • 子どもがつまずく危険性
美観の損失
  • 床を這うコードが見苦しい
  • 来客時に片付けるストレス
  • 「こんな家じゃなかったはず」という心理的ストレス

時間的コスト

  • コンセントの抜き差しの時間(年間約2時間)
  • 延長コードの配線を考える時間
  • 「もっとコンセントあれば」と後悔する時間

これらを考えると、新築時に3,000円払ってコンセントを増やす方が、圧倒的に合理的です。

「1コンセント1万円換算法」

私が後から気づいた計算方法があります。

コンセント1口 = 今後30年の快適さ = 価値1万円

つまり、3,000円で1万円の価値を買っているようなもの。

10口追加しても3万円。でも、得られる快適さの価値は10万円。

こう考えると、「コンセントは多すぎるくらいでちょうどいい」という結論になります。

優先順位の付け方

とはいえ、予算には限りがあります。だから、優先順位を付けることが大切。

私が考える優先順位:

最優先(絶対に削らない)
  • 洗面所(毎朝使う、家族全員に影響)
  • キッチン(毎日使う、追加家電が増えやすい)
  • リビングのソファ周り(長時間滞在する)
  • 寝室のベッド周り(毎日使う、快適な睡眠に影響)
高優先(できれば確保したい)
  • 子ども部屋(成長で需要が増える)
  • ダイニング周り(ホットプレート等で使う)
  • ワークスペース(在宅ワークが増える可能性)
中優先(予算次第)
  • 収納内コンセント(美観には良いが必須ではない)
  • 玄関(使用頻度は低い)
  • 廊下(掃除機用、あれば便利)
低優先(後回しでOK)
  • トイレ内(温水洗浄便座用のみで十分)
  • バルコニー(使用頻度がかなり低い)

この優先順位に従えば、限られた予算内でも、本当に必要な場所には十分なコンセントを確保できます。

3年間で学んだ「後悔しないための10の鉄則」

最後に、私の3年間の経験を10の鉄則にまとめました。

鉄則1:「今」ではなく「5年後」で計算する

今必要な数ではなく、5年後に必要になりそうな数を基準にする。子どもの成長、ライフスタイルの変化、テクノロジーの進化を考慮に入れる。

鉄則2:「最低ライン」ではなく「快適ライン」を目指す

「これだけあれば何とかなる」ではなく、「これだけあれば快適」を基準にする。差額はわずかでも、得られる満足度は大きく違う。

鉄則3:家族の「行動ログ」を24時間取る

図面だけで判断せず、実際の生活動線を記録する。どこで何をするか、どの電化製品をいつ使うかを具体的に把握する。

鉄則4:「ホットスポット」に重点投資する

すべての部屋を同じように考えるのではなく、長時間滞在する場所に重点的にコンセントを配置する。

鉄則5:コンセントの「高さ」を使い分ける

床から25cmの標準高さだけでなく、用途に応じて50cm、70cm、100cmなど、高さを変える。使いやすさと見た目が大きく変わる。

鉄則6:「隠す」ことを前提に配置する

家具の配置を正確にシミュレーションし、コンセントが家具の裏側に来るように設計する。見える場所のコンセントは最小限に。

鉄則7:「収納内コンセント」を積極活用する

パントリー、クローゼット、シューズクローゼットなど、収納内にコンセントを設置。生活感のある家電を隠しながら使える。

鉄則8:色の調和を忘れない

アクセントウォールや濃い色の壁には、コンセントの色を合わせる。わずかな投資で、見た目が劇的に改善する。

鉄則9:「迷ったら付ける」が正解

使うかどうか迷ったら、付けておく。建てた後に追加すると10倍以上のコストがかかる。使わなくても害はない。

鉄則10:設計士の提案を安易に断らない

設計士が「あった方がいい」と提案するのは、過去の経験からの助言。少なくとも理由を詳しく聞いてから判断する。

まとめ:コンセント計画は「未来への手紙」

新築から3年。私は今、この記事を書きながら、3年前の自分に手紙を書いている気分です。

「もっとコンセントを付けて」 「洗面所にあと3口追加して」 「子ども部屋は将来を考えて」

でも、タイムマシンはありません。私にできるのは、これから家を建てるあなたに、この経験を伝えることだけ。

コンセント配置は、地味です。壁紙やキッチンの設備に比べたら、ワクワクしません。

でも、毎日の生活の質を決めるのは、こうした「地味な部分」の積み重ねなんです。

毎朝のストレスゼロ 充電の順番待ちゼロ 延長コードゼロ 「あと1口あれば」という後悔ゼロ

そんな家は、実現可能です。

必要なのは、少しの投資と、たくさんの想像力。

あなたの新しい家が、毎日「ここにコンセントがあって良かった」と思える場所になりますように。

そして、3年後のあなたが、過去の自分に「ありがとう」と言える家になりますように。

モデルハウス見学予約の
4つのメリット

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