この記事を読めば分かること
このブログでは、これから家を建てるあなたが
- 2026年以降、一気にダサく見えてしまう家の4つの特徴
- 「おしゃれ」の正体が “非日常感” と “ノイズの少なさ” である理由
- 日本のルールを踏まえつつ、現実的な予算でできる対策の具体例
- 「トレンドなんて気にしない」が、実は老け顔の家を生みやすい落とし穴であること
- そして最後に、図面の段階でチェックしておきたいポイント
が分かるようになっています。
はじめに
——「せっかく建てるなら、長くカッコいい家がいい」
家づくりを始めると、
InstagramやYouTube、Pinterestでたくさんの“理想の家”が目に入ってきますよね。
- 真っ白でスッキリしたリビング
- 黒いアイアンの手すり
- ペンダントライトが浮かぶキッチン
画面の中には、完璧に整った世界が広がっています。
でも、ここでひとつ厄介な真実があります。
「今SNSでよく見る家ほど、5年後に“見飽きたデザイン”になりやすい」 ということです。
流行は一度ピークを迎えると、
あとは「どこにでもある普通のもの」になっていきます。
同じお金をかけるなら——
「建てた瞬間がピーク」ではなく、「数年たっても自慢できる家」 にしたいですよね。
そのためには、
これから“急速に古く見える方向”と
“長く支持される方向”を知っておく必要があります。
ここからは、
2026年以降ダサく見えやすい家の特徴を4つ に絞って、
具体例と対策をお伝えしていきます。
1. キッチンに「換気扇の箱」がドーンと見えている家
——レンジフードの存在感が、そのまま生活感になります
あなたの頭の中で、キッチンの絵を描いてみてください。
コンロの上に、大きな銀色の箱。
その下でフライパンから湯気が立ちのぼる。
多くの日本の家では、この「銀色の箱=レンジフード」が
当たり前に目に入る位置にあります。
しかし、世界中のインテリア写真を眺めていると、
あることに気づきます。
「おしゃれなキッチンほど、レンジフードがどこにあるのか分からない」
天井に溶け込んでいたり、
壁に紛れていたり、
家具の影に隠れていたり…。
■なぜ、レンジフードが見えるとダサくなりやすいのか?
理由はかんたんで、
- レンジフード = “調理機械” そのもの
- 見えているだけで「生活感」が一気に増える
からです。
家電量販店に山積みになっている電子レンジを想像してみてください。
どれだけ周りをおしゃれにしても、
むき出しの「機械」が増えれば増えるほど、
ホテル感から遠ざかっていきます。
■日本では「隠しレンジフード」が難しい現実もある
日本は消防法が厳しく、
海外のような樹脂製ファンのコンパクトなレンジフードがほぼ使えません。
- ファンは金属でないといけない
- サイズもある程度必要
- 海外品のそのまま輸入はNGなケースが多い
そのため、
海外そのままの“消えた換気扇”を再現するのはかなり難易度が高い のが現実です。
■それでも「生活感を消す」ためにできる2つの工夫
① タレ壁をつくって、正面から隠す
コンロの前に、天井から少しだけ“薄い壁”を垂らします。
このタレ壁の後ろ側にレンジフードを隠すことで、
リビング側からは箱が見えません。
- コストが安い
- ほぼどのハウスメーカーでも対応可能
- 機能性はそのまま
という、現実的で再現しやすい方法です。
② 壁の色とレンジフードの色を極力なじませる
どうしても隠しきれない場合は、
「目立たせない」という発想も大事です。
- 黒いキッチンなら黒いレンジフード
- 白い壁なら白いレンジフード
なるべくコントラストをつけないことで、
視線のノイズが減り、写真に写ったときの印象も変わります。
■情景イメージ
新居に友人を招いた日。
リビング側からキッチンを眺めた友人が、一言。
「あれ?換気扇どこにあるの?めちゃくちゃスッキリしてるね。」
その一言が、
「隠す努力をしたかどうか」 の差なのです。

2. 「モダン=何もない」が行きすぎた、寒々しい家
——“おしゃれ”と“がらんどう”は紙一重です
ここ数年、
「とにかく物を減らす」「白×グレー×黒だけでまとめる」
という家が一気に増えました。
- 何も置いていないリビング
- 収納の扉さえないオープン棚
- カーテンもない、だだっ広い窓
写真だけ見ると、とてもかっこよく見えます。
しかし、実際に暮らし始めると…
- 子どものおもちゃ
- 学校のプリント
- 仕事の書類
- 季節の飾り
少しずつ“色”が増えていきます。
すると、
「何もない空間」だった頃とのギャップ が逆に目立ち、
中途半端に寒々しい印象になってしまうのです。
■モダンデザインの本来の意味
本来の「モダン」は、
- 装飾を削る
- 形をシンプルにする
- 生産しやすい素材で作る
といった思想から生まれたデザインです。
ところが、今SNSで消費されている「モダン風」は、
その表面だけを真似した「とにかく何も置かない部屋」になりがちです。
その結果、
「暮らし」ではなく「撮影のための箱」 のような空間になってしまいます。
■今、じわじわと主役が変わってきている
最近は、その反動として
- 木の温かみ
- 石の質感
- 柔らかい布
- 間接照明
といった “ホテルライクな落ち着き” を取り入れた家が増えています。
シンプルでありながらも、
どこか 「ほっとする豊かさ」 がある家です。
■情景イメージ
夜、仕事から帰ってきて、
ダウンライトと間接照明だけをつける。
壁にはうっすらと影が落ち、
ソファの布地の質感が柔らかく浮かび上がる。
そこにあるのは、
「何もない空間」ではなく、
あなたの暮らしを包み込む“舞台”としての部屋 です。
3. 扉の主張が強すぎる家
——「ここにドアあります!」と叫んでいる壁はもう古い
廊下に立ったときの景色を想像してください。
白い壁に、
濃い木目の扉が3枚ずらり。
太い枠が四角を描き、
シルバーのドアノブがキラッと光っている。
これ、実は 昭和〜平成のスタンダードな住宅のまま です。
■世界のトレンド:扉を「消す」方向へ
海外の住宅展示会やショールームでは、
扉を“目立たせない”デザインが主流です。
- 壁と同じ色・同じ素材で仕上げる
- 枠を目立たなくする
- 取っ手を極力シンプルにする
結果として、
廊下に立っても「どこが扉か分からない」ような、
ノイズの少ない、静かな空間 が生まれます。
■隠し部屋ごっこが目的ではない
SNSでは「隠し扉」「シークレットルーム」といった言葉が目立ちますが、
本質はそこではありません。
- 秘密基地を作ること
ではなく - “扉の存在感を消して、空間の美しさを守ること”
が目的です。
■日本の家でもできる、3つの工夫
- 扉と壁の色を合わせる
- 白い壁 → 白い扉
- グレーの壁 → グレーの扉
- 白い壁 → 白い扉
- 枠を細くする or なくす
- 「額縁」のような太い枠は目立ちやすいので、極力スリムに。
- 「額縁」のような太い枠は目立ちやすいので、極力スリムに。
- 連続した面としてデザインする
- 扉のある壁一面を、同じ素材(板張り・リブ材など)で揃えると、“面”として見えます。
- 扉のある壁一面を、同じ素材(板張り・リブ材など)で揃えると、“面”として見えます。
■情景イメージ
新居の廊下。
一見すると、ただの長いグレーの壁が続いているように見えます。
そこに営業さんがそっと手をかけると、
音もなく壁の一部が開き、収納スペースが現れる。
「えっ、そこ扉だったの?」
とあなたが驚く。
この“驚きの少なさ”こそが、空間の完成度の高さ なのです。
4. キッチンとカップボードの色を「同じにしないと不安」な家
——統一よりも、“あえてずらす”時代へ
住宅会社の標準仕様書には、
今でもこう書かれていることが多いです。
「キッチンとカップボードの扉カラー:同色推奨」
たしかに、同じ色にしておけば
- 無難
- 失敗しにくい
- 説明しやすい
というメリットがあります。
しかし、2026年以降のトレンドは逆で、
「色をあえて変える」方が主流 になってきています。
■なぜ、色を変えた方がおしゃれに見えるのか?
理由はシンプルです。
- 色が一色だけだと「のっぺり」して見える
- 2色以上をうまく使うと「奥行き」と「立体感」が出る
からです。
ファッションでも、
上下まったく同じ色よりも、
トップスとボトムスを少しトーン違いにした方が、
こなれて見えますよね。
キッチンも同じで、
- 黒キッチン × グレーのカップボード
- 白キッチン × 木目のカップボード
- グレーキッチン × ベージュのカップボード
のように、
“関係性のある違う色” を組み合わせることで、
一気にプロっぽい雰囲気になります。
■世界のショールームでは「攻め色」も普通
イタリアのショールームでは、
- 深いグリーンのキッチン
- くすんだピンクのカップボード
という組み合わせが、ごく普通に展示されています。
それでもうるさく見えないのは、
- どちらも少しグレーを混ぜたような、落ち着いたトーン
- 素材に表情(マーブル模様や木目)がある
からです。
いきなりここまで攻める必要はありませんが、
「全部同じにしないと怖い」という感覚から一歩抜けること が、
これからの家づくりではとても大切になります。
5. 「トレンドなんて気にしない」の落とし穴
——“自分らしさ”と“古臭さ”は違うものです
家づくりの話をすると、必ずこう言う人がいます。
「俺はトレンドなんて興味ない。好きなように建てるだけ。」
その姿勢自体は、とても素敵です。
家はあなたと家族のもの。
他人の目を気にしすぎるのも、方向としては少し違います。
ただ、ここで一つだけお伝えしておきたいことがあります。
「トレンドを無視すること」と、「昔のままのデザインで止まること」は別物 だということです。
極端な例を出します。
- 昔の公団住宅のような外観
- 昭和の団地を連想させる窓割り
- ツヤの強いアルミサッシ
これらを今、新築であえて選ぶとしたら、
第三者からはこう見えます。
「なんで今、そのデザインを新築でやるんだろう…?」
“自分らしさ”は、
「時代感を理解したうえで、どこを外すかを選ぶこと」 で生まれます。
逆に、
- 今の住宅の標準仕様をまったく知らない
- 情報をアップデートしていない
状態で選んでしまうと、
「知らないうちに、もう古いデザインを選んでいた」
ということになりやすいのです。
■トレンドを味方にすると、こう変わる
- 「今っぽさ」を少しだけ取り入れることで、
→ 古臭く感じられるまでの時間をグッと遅らせられる - 「あえて外すところ」と「きちんと合わせるところ」を分けることで、
→ 他人とかぶらない“自分らしさ”が際立つ
というメリットがあります。
6. まとめ:図面の段階でチェックしたい4つの質問
最後に、
あなたが図面や仕様書を見ながらチェックできるように、
この記事の内容を質問形式でまとめます。
- キッチンの換気扇は、リビング側から“箱”として見えていないか?
→ タレ壁や色合わせで「存在感を消す」工夫ができないか考える。 - 「何もない=おしゃれ」と思い込んでいないか?
→ 木・布・石・照明など、素材の“温度”を足せる場所がないか見直す。 - 廊下やリビングの扉が、壁から浮いて見えていないか?
→ 色を合わせる・枠を細くする・面として揃える提案ができないか確認する。 - キッチンとカップボードの色を、なんとなく“同じ”にしていないか?
→ 同系色でトーンをずらす、もしくは素材を変えるなどのチャレンジを検討する。
そして、図面や写真だけでは分からない“空気感”を確認するなら、
一度、最新のモデルハウスや住宅展示場を見に行くのがおすすめです。
- レンジフードの見せ方
- 扉と壁の一体感
- キッチンの色の組み合わせ
- モダンと温かみのバランス
これらは、実際に空間の中に入ってみると、
図面の何倍もの速さで理解できます。

モデルハウス見学予約の
4つのメリット
✅ 1.サクサク見学
待ち時間なくスムーズに見学できるので、貴重な時間を有効活用できます。家族との大切な週末を有意義に過ごせます。
✅ 2.効率よく見学!
複数のモデルハウスをまとめて見学できるので、効率的に情報収集が可能です。自分に最適な住まいを一度に比較検討できます。
✅ 3.専門性の高いスタッフ
専門知識を持ったスタッフがあなたの要望に合わせて丁寧に対応。理想の住まいを見つけるためのアドバイスが受けられます。
✅4.当日のやりとりがスムーズ
事前に質問を伝えられるので、当日の見学がスムーズに進みます。重要なポイントをしっかり確認でき、安心して見学が楽しめます。


