🔍この記事を読めば分かること
- なぜSNSで人気の「シンプル・ミニマルな家」が、実は暮らしにくくなりやすいのか
- ミニマリストを目指した結果「家事が増える」人が続出する理由
- 「この間取りなら絶対後悔しません」がウソになってしまう構造
- 間取りの成功率が一気に上がる、“たった1つの見落とされがちな視点”
- なぜ、まず住宅展示場に行くことが「後悔しない家づくりのスタート」になるのか
はじめに：写真では完璧なのに、暮らすとしんどい家が増えている
スマホを開けば、
白い壁、すっきりしたリビング、何も置いていないカウンター。
「こんな家に住めたら最高だな…」
SNSには、そんな“完璧そうな家”の写真があふれています。
あなたも一度は、保存ボタンを押したり、スクショを撮ったりしたことがあると思います。
でも——現実の暮らしは、写真の中だけでは終わりません。
- 洗濯物はどこに干す？
- 学校のプリントや子どものおもちゃはどこに置く？
- 日用品のストックはどこにしまう？
こうした「生活の細かいところ」を無視してしまうと、
いくら見た目がおしゃれでも、暮らしてからずっとストレスが続きます。
この記事では、中学2年生でもイメージできるような例を使いながら、
「本当に暮らしやすい家」 の考え方を、やさしく、分かりやすくお伝えします。
そして最後には、
「まずは住宅展示場に行こう」 と、あなた自身が自然に思えるところまで、一緒に整理していきます。
① SNSの“シンプル最強論”が、あなたの暮らしを苦しくする
今、SNSではこんな空気が流れています。
「とにかくシンプルに」
「物を減らしてスッキリ暮らそう」
「生活感のない家がおしゃれ」
それ自体が悪いわけではありません。
ただし、その雰囲気だけを頼りに 「間取り」まで決めてしまう と、かなり危険です。
● 写真は“1コマの切り取り”でしかない
想像してみてください。
真っ白なキッチンカウンター。
何も置いていないから、写真ではとても美しいです。
でも実際の生活では——
- 食器洗い用の洗剤
- スポンジ
- 子どもの水筒
- ふりかけ、パン、ジャム
こうしたものが、毎日動き回りますよね。
「全部しまえばいいじゃん」と思うかもしれませんが、
しまう場所が足りなかったり、動線が悪かったりすると、結局カウンターの上が“物置き場”になります。
見た目だけ真似しても、生活の裏側までは真似できない。
これが、SNS間取りの一番の落とし穴です。
② ミニマリストを目指したのに、家事が増える矛盾
「物を減らせば、片づけがラクになる」
一見すると筋が通っていますが、現場を見ていると、こんなことがよく起きます。
● 服を減らしたら、洗濯が毎日必要に
たとえば服を少ししか持たないようにすると、
- 着る服がすぐ足りなくなる
- だから洗濯の回数が増える
- 干す・取り込む・しまう手間が毎日発生
結果として、
「家事の量」が増えてしまう ケースが本当に多いです。
● ストックを減らしたら、買い物に振り回される
- トイレットペーパーのストックを減らす
- 洗剤の予備を持たない
- ティッシュも“今使う分だけ”
これを徹底しすぎると、
「うわ、またなくなった、今日も買いに行かなきゃ…」
という小さなストレスが、じわじわ積み上がっていきます。
結論：
ミニマリスト的な暮らし方は、「人によっては」合います。
でも、万人にとって楽な生き方ではない のです。
③ 年を重ねるほど、“モノは増えていく”という現実
もう一つ、見落とされがちなポイントがあります。
それは、人生が進めば進むほど、モノは増えていく という事実です。
- 子どもの作品
- アルバムや記念品
- 趣味の道具
- プレゼントでもらった物
- ブランド品や、思い出の品
中には「お金に替えられないもの」も増えていきます。
たとえば、ちょっと背伸びして買ったブランドバッグ。
箱も含めて大事にとっておきたい人も多いですよね。
そういう物を、
「じゃあ全部捨てましょう」と簡単に言える人は多くありません。
だから本来、
家づくりでは“将来増えるモノ”の居場所まで考えておくべき なのです。
④ 「収納たくさん＝正解」でもない、間取りの難しさ
ここまで読んで、あなたはこう思ったかもしれません。
「じゃあ、とにかく収納を増やせばいいんじゃない？」
残念ながら、これも半分だけ正解で、半分は間違いです。
● 大事なのは“量”ではなく“場所と動線”
たとえばキッチン。
- 食品のストック
- 調味料
- 調理器具
- 洗剤や消耗品
これらを全部入れるには、
「どの高さに」「どのくらいの量を」「どの動線で使うか」 まで考えないといけません。
収納がたくさんあっても、
- 出し入れしにくい
- 使う場所から遠い
- どこに何をしまったか分からなくなる
こんな状態では、結局キッチンの上に物があふれます。
● 今と未来、両方のための“2つの収納”
間取りのプロがよくやっているのは、
- 「今の暮らし」にフィットする収納
- 「将来増えるモノ」のための余白収納
この2つをセットで考えることです。
- 今、どこに何をしまっているか
- 将来、子どもが大きくなったら何が増えそうか
- 趣味や仕事が変わった時、何が必要になりそうか
ここまで想像して収納を決めると、
10年後、20年後も間取りがあなたの生活に寄り添い続けてくれます。
⑤ 「この間取りなら絶対後悔しません」は存在しない
ここが一番大事なポイントです。
「この間取りは神！真似すれば絶対失敗しません！」
…という言葉を見かけたら、
一旦、スマホを置いて深呼吸してください。
● 生活リズムが違えば、ベストな間取りも変わる
- 起きる時間
- 家を出る時間
- ご飯を食べるタイミング
- お風呂に入る順番
- 洗濯をする時間帯
これが家庭ごとにバラバラなのに、
「みんな同じ間取りでOK」なわけがありません。
だから、
“万人にとって完璧な間取り”なんて存在しない のです。
● 大切なのは「誰に間取りを書いてもらうか」
ではどうすればいいのか？
答えはシンプルです。
あなたの生活をちゃんと聞いてくれる人に、間取りを書いてもらうこと。
- あなたの一日の流れをヒアリングしてくれる
- 家事や子育ての悩みまで一緒に考えてくれる
- 土地の形や広さを見て “生かし方” を提案してくれる
こういう設計士や担当者に出会えるかどうかで、
間取りの出来栄えは大きく変わります。
⑥ なぜ住宅展示場に行くことが、後悔しない近道なのか？
ここで、この記事のゴールに近づいていきます。
なぜ、住宅展示場に行くといいのか？
● 展示場は「暮らしを体感する場所」
写真や図面では分からないことが、展示場には詰まっています。
- 玄関からリビングまで歩いてみたときの“距離感”
- キッチンに立ったときの“作業のしやすさ”
- 洗面所とお風呂、脱衣所の“つながり方”
- 収納の中を見たときの“リアルな量”
たとえば、
雨の日に子どもと一緒に帰ってきたイメージで玄関から入ってみる。
- 傘はどこに置く？
- 濡れたカバンは？
- 上着はどこで脱ぐ？
こうした “一連の流れ”を体で感じられる のが、住宅展示場の大きな価値です。
● 設計のプロに「あなたの暮らし」をぶつけてみる
展示場には、各社のスタッフや設計士がいます。
そこで、
「うちは共働きで、夜に洗濯することが多いんですが…」
「子どもがまだ小さいので、朝の支度が大変で…」
と、あなたのリアルな生活をぶつけてみてください。
返ってくる答えや提案を聞くことで、
- この会社は家事動線を分かっている
- この設計士さんは話をちゃんと聞いてくれる
- この間取りなら、自分たちの生活に合いそうだ
こんな“フィーリング”が、少しずつ見えてきます。
図面だけでは分からない「相性」が分かる場所。
それが住宅展示場です。
⑦ SNSに振り回されず、「あなたの暮らし」を主役にしよう
今日のテーマを一言でまとめると、こうなります。
SNSに家を合わせるのではなく、あなたの暮らしに家を合わせよう。
そのために必要なのは、
よくできた写真でも、バズった間取りでもありません。
- あなたの生活リズム
- 家族のクセ
- 将来増えていくモノたち
- 土地の形や広さ
これらをちゃんと考え、
一緒に形にしてくれるプロと出会うこと です。
その出会いの入口として、
一番分かりやすくて、体験としてもイメージしやすいのが——
🏡「住宅展示場に行ってみる」という一歩です。
- SNSで見た理想のイメージを持ちながら
- 実際の家で“生活のサイズ感”を確かめて
- 設計士やスタッフに、あなたの暮らしを相談してみる
このプロセスこそが、
「後悔しない家づくり」のスタートライン になります。
✅ まとめ
- SNSで映えるミニマルな家は、暮らしやすさより見た目が優先されがち
- ミニマリストを目指しすぎると、洗濯や買い物など家事が増えることも多い
- 年齢や収入が上がるほど捨てにくいモノが増えるため、「将来のモノの居場所」も考える必要がある
- 収納は量より「位置」と「動線」が重要
- 「これなら絶対後悔しません」という間取りは存在せず、生活リズムによって最適解は変わる
- 間取りの鍵は「誰が、どれだけあなたに寄り添って作ってくれるか」
そのための最初の一歩として、住宅展示場で“暮らしを体感しながら相談する”ことが何より有効
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